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  研修生好事例集



 
 紀北町商工会が当社の技術研修生の受け入れを開始して7年目になりました。双方の密接な協力と努力の下、研修生事業は着実に発展しています。
 そして今年、紀北町商工会は財団法人国際研修協力機構より2007年度の優秀受け入れ団体に選出されました。また、当社より派遣した実習生の田継華が、第15回「外国人研修生・技能実習生日本語作文コンクール」において、最優秀賞を受賞致しました。
 
 
「オオキニ」と「キモイ」
田继华
TIAN JI HUA
 
 「やったぁ!ついに日本へ行けるぞ。」すごく嬉しかったです。寸暇を惜しんで、一生懸命日本語を勉強して、自信を持って来ました。お土産に自分が作った餃子を会社のおばちゃん達にあげた時、「オオキニ」と言われ、呆然としてしまいました。意味がわからないから、答えられなかったのです。
 翌日、社長さんに聞いて、びっくりしました。「オオキニ」と言うのは感謝やお礼の気持を表すことばで、丁寧な言い方だそうです。こんな美しいことばにすごく興味を持ち、もっと勉強したくなりました。
 仕事とか生活とか、だんだん慣れてきました。日本語も少し上手になって、周りの日本人とも親しく交流できるようになってきました。特に、会社の若い男の社員と一緒にお喋りをするのが楽しいのですが、わからないことばもいっぱい出てきます。例えば、「キモイ」とか「ウザイ」とか「ダサイ」とか、そのことばの意味を彼等に聞いて、びっくりしました。「キモイ」は気持悪いで、「ウザイ」はうるさいと言う意味で、「ダサイ」は粋な所がなく野暮ったい事を俗に言う語だそうです。おばちゃん達に言われた「オオキニ」と感じが全然違います。でも、今、若者はこう言う感じのことばをよく使っていて、「若者ことば」と言われているそうです。
「若者ことば」は人気があって、会社の若者だけでなく、テレビの娯楽番組の司会者もよく使っています。どうしてでしょうか。多分「若者ことば」は簡単で、使いやすいからだと思います。毎日耳にしても、何だかわかりにくいし、感じもよくないし、日本語の美しさを少しずつ変えていくような気がします。このまま勝手に変えてしまって、日本語の未来はどうなるのでしょうか。そんな事を考えた時に、テレビのニュースで「いじめ事件」を放映していました。
 ある学生は「キモイ」とか「ウザイ」とか「ダサイ」と言われて、我慢できずに自殺したらしいのです。人をいじめて笑うなんて、ひどいと思います。「若者ことば」と「オオキニ」の違いに、外国人である私は悩んでしまいます。
 歴史を勉強した時、日本語は中国語から借用した漢字と、漢字を母体として成立した仮名との併用で表記されていることばである事が知りました。先人は日本語の表記に心血を注ぎました。この成果を大切にすべきだと思います。ことばも文化の一つです。先人から贈られたことば文化は私達の宝物と国の宝物だと思っています。
 今、中国だって、「魅力的な中国を創れるために、美しいことばを使いましょう」と言う全国的な運動を起しています。まして日本のような魅力にあふれる国です。日本のことば文化を守るために、ことばをもっと大切にしてほしいものです。日本人の皆さんは私のような外国人の日本語の先生ですから、美しいことばを教えていただけないでしょか。